天然石の事典とパワーストーンのおとぎ話

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天然石の事典/パワーストーンのおとぎ話

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ガーネット(garnet):柘榴石(ざくろいし)

天然石&パワーストーン事典

【鉱物Data】

成分:Fe3Al2(SiO4)3※アルマンディン

成分:Mg3Al2(SiO4)3※パイロープ

硬度:7.0〜7.5

色:レッド、ピンク、オレンジ、イエロー、グリーン、ブラック

特徴:

「ガーネット」は14種類からなる鉱物グループの名前を指します。

最もポピュラーな赤いガーネットは鉄とアルミニウムを主成分とするアルマンディン(鉄ばんざくろ石)です。

また、「炎のような」というギリシア語に由来する名前を持つのがダークレッド(暗赤褐色)のパイロープ(苦ばんざくろ石)も一般的と言えます。

グリーンガーネットとしてよく知られているのはグロシュラーライト(灰ばんざくろ石)とアンドラダイト(灰鉄ざくろ石)です。

磨くと素晴らしい輝きを発するデマントイド(翡翠ざくろ石)は緑色アンドラダイトの別名でも知られ、希少性が高いことから人気があります。

それら以外にも黒色アンドラダイトと呼ばれるメラナイト、赤紫からピンクの色合いを見せるロードライト(アルマンディン・パイロープ)など、それぞれのバリエーションに異なる名前が付けられた多様な鉱物グループが、ガーネットです。


■スペサルティンガーネット(満ばんざくろ石)

成分:Mn3Al2(SiO4)3

色:イエロー、オレンジ、レッド、ブラウン

「満」はマンガン、「礬(ばん)」がアルミニウムを意味します。

19世紀前半、南ドイツの「spessart」という町で最初に発見されたことから名付けられました。

20世紀末にアフリカのナミビアやマダガスカル、パキスタン、ブラジルなど、さまざまな場所で鉱床が見つかり、1980年代に入ってからは宝石質のスペサルティンが数多く市場に流通するようになっています。

■ロードライトガーネット(パイロープ・アルマンディン)

成分:(Mg,Fe)3Al2(SiO4)3

硬度:7.0〜7.5

色:赤紫、ピンク

パイロープ・アルマンディンガーネットというのが正式な鉱物名です。

マグネシウムとアルミニウムを主成分とするパイロープ(苦ばんざくろ石)とアルマンディンの固溶体です。

赤紫から濃いピンクに彩られたバラ色が美しく、磨かれた結晶質のロードライトガーネットは宝石としてジュエリーに広く用いられています。

■グロシュラーガーネット(灰ばんざくろ石)

成分:Ca3Al2(SiO4)3

硬度:7.0

色:グレー、グリーン、ピンク

「灰」はカルシウム、「礬(ばん)」がアルミニウムを意味します。

グリーンの色合いを見せるグロシュラーはグリーンガーネットとも呼ばれますが、グレーがかったグリーンから、無色透明、淡い黄色に染まったものまで、多彩な色合いを見せる石です。

■ヘソナイトガーネット

成分:Ca3Al2(SiO4)3

硬度:7.0〜7.5

色:レッドブラウン、イエローオレンジ

赤褐色から黄色っぽいオレンジまで、無色透明またはグリーン以外の色に彩られたグロシュラーがヘソナイトガーネットと呼ばれます。

グロシュラーライトとアンドラダイト(灰鉄ざくろ石)の成分である鉄とアルミニウムを含むため、グロシュラーライト・アンドラダイトガーネットとも言われます。昔から知られているのはスリランカ産やイタリア産ですが、アフガニスタンのクナル(クーナル)州もヘソナイトガーネットが大量に産出する産地として有名です。

■デマントイドガーネット(灰鉄ざくろ石)

成分:Ca3Fe2(SiO4)3

硬度:6.5〜7.0

色:エメラルドグリーン

クロムを成分に含むことによって美しいグリーンに彩られたアンドラダイトガーネット(灰鉄ざくろ石)を、デマントイドと言います。

ダイヤモンドよりも高い屈折率を誇るきらめきの強さと虹色のファイヤー(デマントイドの色合いでは見ることができません)がデマントイド(「ダイヤモンドのような」の意)の名前の由来です。

量の少ないアンドラダイトに輪をかけて希少なバリエーションであり、かつては宝石質のデマントイドが採れる産地はロシア・ウラルが唯一と考えられていました。

その後、イタリア、ナミビア、マダガスカルなどで見つかり、イラン・ケルマーン州で産出したデマントイドが市場に流通するようになったのは21世紀に入ってからのことです。

アフガニスタンでも宝石質の結晶が発見されましたが、詳細は伝わっていません。

■レインボーガーネット(アンドラダイトまたはグロシュラー・アンドラダイト)

成分:Ca3Fe2(SiO4)3

硬度:6.5〜7.0

色:オレンジブラウン(地色)、七色(虹色効果)

オレンジブラウンの地色に、イリデッセンス(虹色効果)が表面に現れるアンドラダイトガーネット(灰鉄ざくろ石)です。

虹色効果は複雑な光の干渉による反射が原因と考えられています。

産地はメキシコ・ソノラと日本の天川村(奈良県吉野郡)、アメリカ・ニューメキシコの3カ所のみですが、すでにソノラは絶産、ニューメキシコは閉山、天川村は採集禁止(発見されたのは2004年頃)となりました。

従って新たな産地が発見されない限り、今のところ、手に入るレインボーガーネットは市場に流通している分とコレクターの放出品のみです。

ソノラとニューメキシコのレインボーガーネットは、正確にはグロシュラー・アンドラダイト(グランダイト)であり、虹色のストライプ模様を描くように縞状のレインボーが浮き上がるところと、地色(ニューメキシコ産は黒っぽいカーキグリーン、ソノラ産は灰色がかったカーキグリーン)が、天川村産のものとは異なります。

【パワーストーンのおとぎ話】

中世のヨーロッパではカーバンクル(ラテン語で「小さい炭」を意味し、上部を丸く磨いたガーネットを指します)と呼ばれ、人生の岐路に立たされた時には暗黒の魂を照らす希望の光をもたらしてくれるスピリチュアルな石とされていたそうです。

世界観が崩れるほどのきわめて難しい境遇に陥った時に運命を決する転機の石と伝えられることもありますが、エネルギーを動かし循環させるガーネットの能力が多少オーバーに表現されていたのかもしれません。

そのエネルギーは生きる喜びでハートを満たし、富と新たな生き方を実現するために障害となる壁を乗り越えることができるように、勇気と行動力を授けてくれると言います。

色合いにかかわらず、活性化を促すガーネットのパワフルなバイブレーションが、それを物語っています。

主なキーワード:活性化、生命力、循環、富

■スペサルティン(スペサルタイト)ガーネット

ガーネットに共通するのはヒーリングプロセスを加速させる力です。

特に、スペサルティンガーネットに見られるオレンジ色のバイブレーションは凍てついた川の水を溶かすように停滞した流れを動かすために役立ちます。

その暖かなエネルギーは倦怠感を感じる時に役立ち、ハートの強化、積極的に他者を助けようとする気持ちの高まりを示唆しています。

主なキーワード:活力、暖かなエネルギー、プロセスの加速、停滞、倦怠感

■ロードライトガーネット

ダイナミックで自己主張の強い赤のエネルギーが強く表れた濃いピンク色に彩られたロードライトガーネットは、マゼンタ(赤紫)のエネルギーです。

ガーネットに共通する「促進」「刺激」という資質が、私たちの人生を求める方向へと向かわせてくれる変化を引き起こす流れを後押ししてくれます。

主なキーワード:再生と変容への導き、求める方向に向かうための変化、主張、愛

■グロシュラーガーネット

英名でグースベリーと名付けられた西洋スグリの実は緑色で、グロシュラーガーネットの名は、この学名である「grossularia」に由来します。

グロシュラーの中には透き通った鮮やかな色合いを見せる結晶もありますが、灰色がかったピンクとグリーンのやさしく控えめなバイブレーションが本質を表していると言えます。

グロシュラーガーネットと同じように異なる色合いを見せる西洋スグリのの果実は、しばしば濃い紫色に彩られることがあるそうです。

低木の茂みを作る控えめなスグリ、美味しいジャムの材料となる実際的な果実をつけるスグリ……、その波長はグロシュラーとよく似ています。

血となり肉となる果実のような、そうした実際的なエネルギーとともに、ハートに深く関わるグリーンとピンクのバイブレーションが曖昧なグレーの霧に包み込まれ、身を潜めるように混在しています。

ガーネットのグループに共通するエネルギーの流れを促し、循環させる特性が、ハートにしまいこんだ大切な宝を引っ張り出して用いるようにと、私たちを促してくれることでしょう。

主なキーワード:ハート、流れ、プロセスの促進

■ヘソナイトガーネット

多彩な色合いを持つガーネットは、ヒーリングにおいてもそれぞれの色によってフォーカスポイントが異なります。

赤みを帯びたオレンジからブラウンに彩られたヘソナイトガーネットは、活力を呼び覚ます赤、創造性を解放するオレンジ、そして現実につなげる黄色、安定と堅実を表すブラウンの色によるエネルギーが含まれています。

これらのキーワードが意味するのは、ガーネット全般に共通する「プロセスの加速」を穏やかに促す力です。

現実の物事を動かしたい、けれども急激な変化は望まないと考えているような人、赤いガーネットの輝きが重苦しく感じるような人は、ヘソナイトガーネットを手にとってみてください。

その暖かなバイブレーションに心地よさと適度な刺激を感じるかもしれません。

主なキーワード:堅実さとリアリティ、意欲、暖かなエネルギー、プロセスの促進

■レインボーガーネット

レインボー(虹)によって象徴されるテーマは、それぞれがボーダーレスな関係にある七色のスペクトルが示す「多様性」「全体性」、そして、天界と地上界を結ぶ約束の橋、あるいは未来への架け橋としての「希望」です。

虹色のきらめきを映し出すクリスタルは数多くありますが、レインボーガーネットのそれはひときわ力強くはっきりと浮かび上がります。

表面だけに映りこんでいるような不安定なものではなく、奥深い部分から七色が立体的に浮き上がってくる明確なレインボー、それは具現化しようとする希望の光であり、望む現実を手に入れるという決意の現れでもあります。

ガーネット全般に見られる、プロセスの流れを促す力が働き、現実創造を強力にサポートしてくれるはずです。

また、現実のシチュエーションの中で他者の多様性を認めるべき時が来たことを告げているのかもしれませんし、次のステップ、新たなステージに上がったことを示しているとも言えます。

主なキーワード:希望、具現化、多様性、循環、流れ、プロセスの促進

カーネリアン(Carnelian):紅玉随

天然石&パワーストーン事典

【鉱物Data】

成分:SiO2

硬度:7.0

色:レッド、オレンジ、イエロー、ブラウン

特徴:

カーネリアンの日本名は紅玉髄です。

石英の結晶が塊状となった玉髄(カルセドニー)、中でも赤からオレンジの色合いに染まったものを指します。

肉、あるいは木イチゴの色を意味するラテン語を語源に持つとされる鮮やかな色合いは、酸化鉄の成分によるものです。

また、由来に関しては鮮紅色の実をつける花の名前(フランス語)から名付けられたとも言われています。

なお、玉髄(カルセドニー)と同様に、めのう(アゲート)も、そしてオニキスも水晶と同じ石英からできていますが、縞模様を見せるものをアゲートと言い、二色以上の色合いを見せる縞模様の境界線が直線に近い形で表れたカルセドニーのことをオニキスと呼びます。

変種と呼ぶほどの違いはありませんが、赤(赤褐色)と白の二色で描かれた縞模様を表すものはサードオニキス、オレンジ色がベースになっている時はカーネリアンオニキスとして扱われます。

【パワーストーンのおとぎ話】

夜明けの光を思わせる赤みの強いオレンジ色に染まったカーネリアンは、人生のあらゆる状況において創造的な活動を助けてくれます。

彼方に昇る太陽だけを見つめていては気づかないかもしれませんが、自分の足元に目を向ければ、大地を染めるオレンジ色の光に勇気づけられることでしょう。

苦難にあっても恐れずに立ち向かう勇気と意欲を解き放ち、それを支える確固とした信念をもたらしてくれるはずです。

主なキーワード:創造性、解放、勇気、意欲


■サードオニキス(赤縞めのう)

中世のヨーロッパでは、サードオニキスは優れた知性を授ける「豊かさの石」「恐れ知らずの石」「雄弁(訴えかける力が強い)の石」と考えられていました。

感情的には安定と自信、前向きさをもたらし、精神的な側面では知覚力と理解力を強めてくれる石です。

意志の力と高潔さを高め、大切なことのために、懸命に努力する姿勢を促すと言われています。

黒と白のオニキスと同じくグラウンディングの特性と解することができますが、サードオニキスの場合は赤褐色が対応するセイクラル(仙骨)チャクラのテーマである「意志」や「感情」に強く関わるものであることを示しています。

オレンジの色に象徴されるテーマもまた、「豊饒」や「意志」につながる事柄です。

主なキーワード:豊饒、意志、自信


カヤナイト(kyanite):藍晶石

天然石&パワーストーン事典

【鉱物Data】

成分:Al2SiO5

硬度:4.0〜7.0※圧力を受けた方向によって異なる

色:ブルー、グリーン、オレンジ

特徴:

カヤナイト(カイヤナイト)の名前は古代ギリシャ語で青を意味する「kyanos」が語源です。

昔はアズライトやラピスなどともに青い鉱物はひとくくりにされていました。

別名を二硬石とも言い、一つの石に軟らかい結晶面と硬い結晶面があることから、圧力の加わる方向によって硬度も大きく異なるという特性を持っています。

白い筋の入った不透明な結晶が多く、薄い板が重なってできたチューイングガムみたいな形、あるいは薄い刃のような形で群晶するクラスター状に結晶します。

サファイアと似た深みのあるブルーの色合いが一般的ですが、グリーンに彩られた結晶も珍しくありません。

また、2008年にはタンザニア(Arusha,Loliondo,Sangulungulu)で新たにオレンジ色のカヤナイトが発見されました。

鉄とマンガンの成分による発色とされるこのオレンジ色の結晶は、以後別の産地では見つかっていないようです。

【パワーストーンのおとぎ話】

ブルーのカヤナイトは、現在(いま)、直面している問題の原因を知るためのツールと言えます。

薄い結晶の層は多次元の構造を表し、雲母のようなきらめきを見せる神秘的な青に染まった宇宙が根元となる時間と空間にアクセスする扉です。

過去生にさかのぼる意識の旅に私たちを送り出し、魂の記憶につなげてくれます。

別の言い方をすれば、頭頂の第7チャクラよりもさらに高い位置にあるチャクラから宇宙へと意識を拡大させてくれるバイブレーションが、カヤナイトの光です。

その意味で言えば、カヤナイトの本質は「伝える」ことにあるのかもしれません。

したがって、現実レベルでは周囲との関係性の向上、あるいは奥深い内面へと自分自身を結びつけるために役立ちます。

主なキーワード:過去生、自分自身に対する気づき、人間関係の改善

■グリーンカヤナイト

グリーンカヤナイトは、エネルギーボディ全体のバランスを調整し、成長のプロセスを早めるために役立ちます。

青みの強いブルーグリーンか落ち着いたペールグリーンに染まったカヤナイトは、ブルーのカヤナイトと同様にエネルギーを伝達する性質を持っています。

グリーンの色合いはハートに包まれた愛のエッセンスであり、それを解き放ち、表現するのがブルーの流れです。

主なキーワード:バランス調整、プロセスの促進、ハートの表現

■オレンジカヤナイト

オレンジ色に染まっていても、プロセスやエネルギーの流れを促すカヤナイトの性質に変わりはなく、特に、強い生命力と意欲を促してくれるエネルギーです。

生まれ故郷と言えるアフリカの大地に根付くバイブレーションがそうであるように、結晶を彩るオレンジ色のエッセンスそのものでもあります。

さらに、それまで一般的とされてきたブルーやグリーンとは大きく異なる色合いを身にまとって突如として地上に現れたオレンジカヤナイトは、「パワフルな創造性」「全く新しい価値観を生み出す力」を示していると捉えることもできます。

主なキーワード:プロセスの促進、生命力と意欲、新しい価値観

カルサイト(calcite):方解石

天然石&パワーストーン事典

【鉱物Data】

成分:CaCO3

硬度:3.0

色:ホワイト、ピンク、イエロー、グリーン、ブルー

特徴:

カルサイトの日本名は方解石です。大理石や石灰岩、山サンゴなどの鍾乳石も同じ方解石と聞けば、割とありふれた鉱物だということが分かります。

ラテン語の「calx(石灰)」を語源とするカルサイトは炭酸カルシウムが主成分です(炭酸カルシウムは漢方や西洋医学の薬にも使われています)。

そのため水に弱く、長時間に渡って水にひたしておいたりすると、表面が曇ることがあります。

鉱物としての最大の特徴は劈開(へきかい)が完全なこと。どのような形の結晶を割っても、必ずひし形で構成されたマッチ箱のような形状(ゆがんだ直方体や立方体)になるところです。

もう一つの大きな特徴が複屈折という現象です。例えば、字が書かれた紙の上に置いた透明なカルサイトの結晶を通して文字が二重に見えます。

一般的な色合いは無色透明かイエローですが、包有する成分によって多彩な色があります。

赤やオレンジ、イエローの色合いは鉄イオンによるものと思われ、紫がかったピンク色に染まったカルサイトは、その発色要因からコバルトカルサイトと呼ばれ、産地はモロッコが多いものの、ザイール産は特に人気があります。

ロードクロサイト(インカローズ)やロードナイトなど、同じマンガンの成分による色合いに染まったピンクカルサイトは、紫外線を当てると蛍光が生じます(無色透明でもマンガンを含むものは同様に蛍光を発することがあります)。

また結晶の形も、球状、双晶、鋭い先端を持つ犬牙状のものまでさまざま、バラエティに富んでいます。

濡れたように輝く脂肪光沢に覆われた不透明なパステル調の色合いに染まった大きなかたまり状のカルサイトは、赤や青、オレンジ、グリーンなどが多く、しばしば店頭で見かけられます。

【パワーストーンのおとぎ話】

カトリーナ・ラファエル氏とともにクリスタルヒーリングのワークを行っていたジェーン・アン・ダウ氏は、カルサイトは新たな世界を切り開く「イニシエーション(通過儀礼)」に関わる石だと言います。

複屈折現象の起こりやすい性質を持つカルサイトは、光の方向を変えるように人生に変化を与えてくれるのかもしれません。

豊富な色のバリエーションを持つカルサイトは、あらゆるレベルにおいて新たな可能性を授けてくれます。

主なキーワード:ハイオクターブストーン、新たな人生、平行現実、霊的復活、霊的地図


■レッドカルサイト

カルサイトの赤は同じ色の他の石にはない、赤みの肉を思わせる鮮烈さ、生々しさを伴った色合いです。

つまり、それだけ現実レベルに近い波長、生命力に満ちあふれたエネルギーと、捉えることができます。それはぎらつくほどに輝く、表面の脂肪光沢が放つバイブレーションから来るものかもしれません。

スピリチュアルな成長へとつながるハイオクターブな光がカルサイトの本質だとすれば、上へ上へと向かう意識を肉体につなぎとめ、確かな基礎を作るように戒めることがレッドカルサイトの務めなのでしょう。

スピリチュアルなことにばかり意識が向いてしまい、現実とのバランスを欠いてしまう傾向のある人には最適なパートナーと言えます。

■オレンジカルサイト

透き通った結晶からはカルサイトのハイオクターブなトーンが分かりやすく伝わってきますが、不透明ながらもフルーティーなオレンジ色に色濃く染まったオレンジカルサイトのバイブレーションは、少々おもむきが異なります。

その色合いが示す「創造性」と「解放」が最大のキーワードです。

メキシコ産のオレンジカルサイトにはワックスを塗ったように照り輝く特徴的な脂肪光沢が見られますが、その輝きはあらゆる面から制約を解き放ち、自由な発想と表現を許してくれるサインのように思えます。

なぜなら、心を沸き立たせるみずみずしいきらめきは、遊び心とワクワクするような期待感を伝えてくれるからです。

オレンジカルサイトを通して、宇宙は「好きなようにしていいんだよ」と言っています。

どこまでも大きく真っ白な画用紙を与えられた子どものように、あらゆる制約が取り払われ、創造性を存分に発揮することができます。

オレンジカルサイトから何かを感じたならば、その時は子どものようにすべてを忘れ、楽しいことを思い浮かべてみると良いでしょう。

わき上がる何か、ほとばしる何かを片っ端から、白い画用紙に描き出すように。

主なキーワード:創造性、解放、楽しみ、現実的な変化

■イエローカルサイト

創造的な表現を刺激するオレンジイエロー、物質レベルで意識を根付かせながらより高いレベルにも作用するゴールドに近いハチミツのようなハニーイエロー、白っぽく明るいトーンのレモンイエローと、同じ黄色にしても微妙な色合いの違いによって、そのエネルギーもわずかに変わります。

しかしながら、イエローカルサイトのバイブレーションはいずれにしても、ハイオクターブな音階を奏で、宇宙に響き渡るその音色は、魂のレベル、高次のレベルに意識を送り届けてくれます。

それは意識の変換を示し、現実の物事に対しても新しい視点から臨むようになりますが、同時に消化不良を起こさずにその変化を受け入れることができるように、サポートとなってくれる暖かな光です。

主なキーワード:転換、新しい視点、リラックス、アセンション、ハイオクターブトーン、拡大

■グリーンカルサイト

ハイオクターブな波長のエネルギーを持つカルサイトは、より高い意識へとアクセスするためのツールとして理解されてきました。

バラエティあふれる色彩が見られる中、グリーンに染まったカルサイトは特に精神面に強く働きかけるものです。

たとえば、新しい可能性の扉を開く時だったり、メンタルにおけるパターンを手放して意識を再構築する過程にある時だったり、心の在りようが変わろうとしている時期に役立ってくれます。

それまで興味を持つことがなかったのに、突然、グリーンカルサイトが気になり始めたならば、恐れに基づく不必要な思い込みを手放し、新しい考え方を手に入れるプロセスの真っ只中にあるのかもしれません。

グリーンの色はスピリチュアルなレベルで癒しをもたらし、変化を促進するエネルギーです。

主なキーワード:精神、新たな可能性、リリース、高次の意識

■ピンクカルサイト

ピンクカルサイトは感情を解放し、魂の領域に愛をもたらします。

中でも、淡いピーチピンクの彩りとともに、紫外線を当てることによって鮮やかなショッキングピンクの蛍光が見られるカルサイトは、より象徴的にその特性が表れていると言えます。

どちらも同じピンクですが、時には力強く自分を主張して変化を引き起こす流れを創造する刺激的な蛍光ピンクの顔をのぞかせることもあれば、攻撃性をなだめるように、穏やかに受け容れることを教えてくれるやさしいピーチピンクの一面を見せることもあります。

それは二面性というよりも、素早くさまざまな方向に流れて行くカルサイトの本質的なエネルギーを象徴しているようです。

静と動を繰り返す絶え間ない変化の流れは、必要に応じてハートに静寂と活力をもたらしてくれます。

主なキーワード:ハイオクターブトーン、静と動、絶え間なく変化する流れ、ハート

■コバルトカルサイト(バイオレット、ピンクバイオレット)

まだ見ぬ世界、外に向かって広がり続けるブルーと調和をもたらすピンクの色が混ざり合い、新しいものを取り込んで統合し、拡大せさていくバイオレットを創り出します。

そして、すべては完全であり、すべてはつながっているということに気づかせてくれます。

ココロとカラダ、スピリットの世界にいたるまですべての次元を結び付けるコバルトカルサイトの創造的な流れは、どのレベルにあっても新たな段階へと意識を引き上げてくれるでしょう。

主なキーワード:アセンション、ハイオクターブトーン、拡大、ワンネス(同一性)

■ブルーカルサイト

カルサイトは多彩な色と形を持ちますが、さまざまな方向に向かう屈折した光のように、スピーディーに意識をシフト(移行)させてくれるその特性は、すべてに共通しています。

同時に、感情や精神のレベルでは静けさと落ち着きをもたらす沈静化の働きも備えていて、それぞれの色彩のバイブレーションが異なる相乗効果をもたらします。

グリーンと同じくブルーの色はスピリチュアルなエネルギーに直接作用し、穏やかに意識をシフト(転換)させるためのサポートとなります。

スピリチュアルな領域で別の次元へとシフトする際にともなう痛みを和らげてくれる存在が、ブルーカルサイトです。

主なキーワード:ハイオクターブトーン、転換、穏やかな移行、沈静


キャンドルクォーツ(Candlequartz)

天然石&パワーストーン事典

【鉱物Data】

成分:SiO2

硬度:7.0

色:ミルキーホワイト、クリアホワイト

特徴:

鉱物としてはクォーツファミリーに属する水晶に他なりません。

メインとなる単結晶の柱部分に小さな結晶ポイントが無数に形作られ、ろうそくが溶けたように見えることから名付けられた通称がキャンドルクォーツです。

したがって、明確な定義はありませんが、先端はすべて同じ方向を向いて結晶し、ミルキークォーツのように白く曇っているのが普通です。

その形状から別名パイナップルクォーツとも呼ばれています。

似たような特徴を持つアーティチョーククォーツ(花のつぼみのような形)やカクタスクォーツ(サボテン形)も、広義にはキャンドルクォーツと言えるかもしれません。

水晶という鉱物は世界各地で産出しますが、東欧のロシアやルーマニア、アフリカのマダガスカルで採れるキャンドルクォーツは、特に個性的な結晶が多く見られます。

 

【パワーストーンのおとぎ話】

時が来れば豊かな実りをもたらす果実となる花が開く前のつぼみ、明るい展望が広がる兆しとなる希望の火を灯すキャンドル、形から伝わるイメージがキャンドルクォーツのエネルギーを象徴しています。

たくさんの子どもをまとわりつかせた母のような姿、安らかな白に染まった内側とは対照的にみずみずしいガラス光沢にきらめく表面の輝きからは多産と肥沃さ、豊潤さが伝わってきます。

キャンドルの灯火から拡がる穏やかな光が照らし出すのは、豊かさにあふれた明るい展望です。

それは周囲の不調和を取り除く浄化のバイブレーションでもあります。

主なキーワード:豊饒、展望、安定、リラックス、浄化


クリアクォーツ(clearquartz):水晶

天然石&パワーストーン事典

【鉱物Data】

成分:SiO2

硬度:7.0

色:クリア

特徴:

水晶は世界中のどこでも見かけられ、以前は日本でも採掘されていました。

ブラジル、ヒマラヤ(インド/パキスタン)、マダガスカルなどが主な産地ですが、スイス・アルプスやアメリカ・アーカンソー産のものは、質の高さと稀少性から市場では特に人気があります。

英語の「クォーツ(Quartz)」は水晶を意味しますが、同時に石英とも訳されます。

語源は金属鉱脈を横切る石英脈にあるとされ、アゲート(めのう)やカルセドニー、ジャスパーなど、実に多くの鉱物がこの石英グループに属します。

水晶にしても無色透明なものだけでなく、紫色のアメジスト(紫水晶)をはじめ、ピンクのローズクォーツ(紅水晶)、茶色いスモーキークォーツ(煙水晶)、黄色いシトリン(黄水晶)、色によって異なる名前で呼ばれます。

 

【パワーストーンのおとぎ話】

結晶の形も産状によってさまざま、ファセット(面)や先端の形、あるいは内側に包有された不純物の表れ方など、同じ水晶でも個別の特徴によってエネルギーの性質が変わります。

しかしエネルギーレベルにおいて、意識の成長を促し、調和と浄化をもたらす力は結晶格子と名付けられた規則正しく安定した配列で結ばれた原子によって構成されるクリスタル(結晶)すべてに言えることです。

クリスタルヒーリングでは、情報を記録したり、エネルギーを高めたり、安定させたり、あらゆる用途に使える幅広い波長を持った癒しのバイブレーションを備えた基本的なツールとして知られています。

鉱物コレクターの間では「水晶に始まり、水晶に終わる」という言葉があるそうですが、ヒーリングの世界にも同じことが言えるかもしれません。

主なキーワード:調和、浄化、情報の記録、安定、増幅

クリソプレーズ(chrysoprase):緑玉髄

天然石&パワーストーン事典

【鉱物Data】

成分:SiO>2

硬度:7.0

色:アップルグリーン

特徴:

水晶と同じ石英(クォーツ)グループの一員。クリソプレーズは緑玉髄のことで、石英の結晶が集まったかたまり状の結晶を玉髄と言います。

そして、縞模の入った層状の玉髄を、めのう(アゲート)と呼びます。

女性的なやさしさを感じさせるアップルグリーンの色合いは、成分として含まれている少量のニッケルが要因です。

アフリカ・タンザニア産のプレーズオパールは、クリソプレーズとそっくりな色を持っていますが、その他多くの緑色のクリスタルと同様にニッケルによる発色です。

 

【パワーストーンのおとぎ話】

古代においては金星に帰する石とされ、18世紀の神秘主義者エマニュエル・スウェーデンボリ(スウェーデン)は“深い神性を秘めた真実の愛”を象徴していると解釈したそうです。

この世の中、広くは宇宙に至るまですべてはつながり、個々の存在はその一部であるというホリスティック(全体的)な視野を授けてくれる精神体の石と言えます。

現実レベルにおいては女性特有の問題に役立つと言われ、ジェラシーや心の痛みなどネガティブな感情や思考を、解毒するように洗い流してくれるエネルギーです。

それは信頼と安心感につながり、結果的に確信を持って自分の行動や思考の選択を行っていける勇気をもたらします。

主なキーワード:浄化と解毒、除去、真実の愛、信頼と安息、ホリスティックな視野

クンツァイト(kunzite):リチア輝石

天然石&パワーストーン事典

【鉱物Data】

成分:LiAlSi2O6

硬度:6.5〜7.0

色:ピンク、バイオレット

特徴:

クンツァイトは宝石名にあたるもので、リチア輝石(スポデューメン)グループに分類される鉱物です。

1902年、アメリカのカリフォルニアで最初に発見され、世界的に有名なティファニー宝石店の顧問でもあった宝石学者のクンツ(Kunz)博士の名前にちなんで名付けられました。

リチア輝石は電池に利用されるリチウム(やわらかい銀色の金属元素)が含まれ、ピンクの色合いはマンガンによるものです。

アフガニスタンの産地もそうですが、トルマリン(電気石)とともに採れることが多いようです。

 

【パワーストーンのおとぎ話】

クンツァイトは見返りを求めない純粋な無償の愛を教えてくれる石です。

内面に向かう自己愛、つまり自分を愛することから始まり、あらゆる愛の形を一から学ばせてくれるローズクォーツが基礎過程の教師だとすれば、クンツァイトは外の世界に向けて愛を表現していく、より奥深い愛の本質を教えてくれるアドバンスコースの教師、マスター(師)に例えることができるでしょう。

表面を走るタテ方向の条線はトルマリンやアクアマリンなどにも見られる特徴ですが、このような条線はハイオクターブなエネルギーの流れと、目に見えないエネルギーを意図する向きへと方向づける性質を象徴的に示しています。

その周波数の高いバイブレーションは、困難な状況や否定的な環境に取り囲まれることでオーラについてしまったゴミをきれいにクレンジング(浄化)してくれます。

主なキーワード:純粋、無償の愛、感情と思考のバランス、クレンジング(浄化)


ゴールド(Gold):金

天然石&パワーストーン事典

【鉱物Data】

成分:Au

硬度:2.5〜3.0

色:イエローゴールド、オレンジゴールド

特徴:

ゴールド(金)には山金と砂金があり、自然金には10%以上のシルバー(銀)が含まれているそうです。

このシルバーが多いほど色合いが淡いものになります。

パイライトや水晶とともに見つかることが多い枝状の結晶は、山金にあたります。

24金と示されるものが純金で、ジュエリーに使われるペンダントチェーンなどには合金の18金が使われることが多いようです。

※写真は金箔です。

【パワーストーンのおとぎ話】

地上では比類なき黄金の輝きは太陽の力を伝えてくれるダイナモです。

同時に、すべての真実を照らし出す明るさを持っています。

その輝きは自分の価値を認め、個性を伸ばすための根元的な自信を促すバイブレーションです。

実際的にも価値基準となるものであり、富と力の象徴でもあり、物質的な豊かさそのものと言えます。

ゴールドは軟らかく混じりやすいため、さまざまな過程を経て純度を高められ、ジュエリーに加工されます。

その姿は、自らの輝きを高め、真実を、本当の豊かさを追求することを教えてくれているようです。

主なキーワード:富と力、真実、本当の豊かさ、自分自身の価値